ハヌマーンと<トゥルシー>1/5

■インドはタミル・ナードゥ州、東海岸の村にある『アナンタマンガラム・アンジャネーヤ(ハヌマーン)寺院』には、神々の力(生命の根源)を象徴する10種類の武器と霊眼を身につけ、愛するラーマ神から与えられた使命を、力を尽くして果たした、歓喜のハヌマーン が神がおられます。
それ故この地は『Ananthamangalam』と呼ばれています。
Anantha 永遠の、無限の
Mangalam 霊的成功、幸福、繁栄

■寺院に伝わる神話の概略をご紹介します。『羅刹王ラーヴァナ退治の活躍後、更なる重要な使命をハヌマーンに与えたラーマは、自分の弓矢をハヌマーンに贈りました。また、他の神々もハヌマーンに加勢し、自分たちの武器を贈りました。ヴィシュヌ神はほら貝と円盤、 ルドラ神は三叉の槍、インドラ神は金剛杵、ブラフマー神は頭蓋骨、クリシュナ神は縄とバターボール、シヴァ神は斧と鹿、また、この10種類の武器とは別に、神鳥ガルーダは、自分の羽根を贈りました。そして最後に、シヴァ神は、3つめの眼を贈り、霊眼としてハヌマーンの額に顕現されました』

■こちらの寺院でハヌマーン神に祈りを捧げることは、全ての神々に祈ることと等しいとされ、幸福と繁栄、精神の強さ、身体の強さ、霊的満足などが得られるとされます。
また、ハヌマーンの尾の中には、ラーヴァナの悪事から救済した9つの惑星の神々がおられます。ハヌマーンへの祈りで、9つの惑星の神々全員の祝福が得られ、とくにシャニ(土星)の悪い影響が除去されるといわれています。
敬虔な帰依者らは、聖なるトゥルシーの葉、色とりどりの花々、ワダなどで作られたガーランド(首飾り)や、ハヌマーン神の蓮華の御足にクムクム(赤い粉)を大量におかけするクムクム・プージャなどを奉納します。

ワダ(南インドのドーナッツ状の軽食)
花のガーランドのお供物