ハヌマーンと<トゥルシー>5/5

また、ハヌマーン神の尾の中には、羅刹王ラーヴァナの企てた悪事から救済した、9つの惑星の神々おられます。

『ラーヴァナが世界を恐怖に陥れていた 時代、ラーヴァナはその力を用いて9つの惑星の神々を自らの足元に置き、息子が生まれる際には、すべての星を吉兆な配置にしようと企てました。足元から逃れられない9つの惑星の神々は、羅刹王の息子が吉兆な星の配置の下に生まれ、無敵になることを恐れ、強い力を持つシャニ神(土星の神)に助けを懇願しました。
シャニは聖仙ナーラダの助けを得てラーヴァナから皆を解放し、その企てを阻止しました。しかし、シャニはラーヴァナに呪われ、ランカーの牢屋に閉じ込められてしまいました。
一方で、ラーヴァナに誘拐されたシーターを救い出そうと、ランカーへ向かっていたのがハヌマーンでした。どこからともなく聞こえるシャニの泣き声に気づいたハヌマーンは、囚われの場を見つけ出し、シャニを助け出そうと試みます。しかし「私に関わった者には家族をも失う苦難が訪れる」と、シャニはハヌマーンに忠告しました。
ブラフマチャリ(禁欲を誓った者)として家族をもたないハヌマーンは「私には問題ありません」と気にとめることなくシャニを救い出しました。シャニは恩人であるハヌマーンの帰依者にはどんな悪影響ももたらさない、と約束をしました。また、9つの惑星の神々全員がハヌマーンに感謝し、「ハヌマーンを崇拝する人々には、わたしたち全員の祝福も与えられるでしょう」と約束しました』

こうして、神々のすべての力を得たハヌマーンは、2人の悪魔を水中から引きずり出して殺すことに成功しました。


ハヌマーンはアヨーディヤーへの帰路、静かな森で休息をとりました。ラーマから任された使命を達成したハヌマーンは、永遠の歓喜に浸っています。

それゆえ、この地は『Ananthamangalam』と呼ばれています。
Anantha 永遠の、無限の
Mangalam  霊的成功、幸福、繁栄