ガネーシャ神像と奇跡の聖木<ヴェル・エルック>2/3
ナヴァグラハ・テンプルズ(9つの惑星の寺院)のひとつ、スーリヤナール・コーヴィル(太陽神の寺院)では、ホワイト・ヴェル・エルックの根で作られたガネーシャ(象の頭をもつ智慧の神様)の神像を、売店で買うことができます。小さいサイズから中くらいのサイズまで、様々な姿のガネーシャ神の素朴な彫りには、なんともいえない温かみを感じます。
この神像は、カーヴェリ―川流域のブッシュで採取したヴェル・エルックの根を様々な形やサイズに大まかに切り、駆虫作用のある薬草液に漬けたあと火にかけてゆでてから、ガネーシャ神の姿に彫ったものです。
太古の昔、神々は、 “人々の願いを叶えたまえ、彼らの病を癒したまえ”という祈りを捧げて、聖なるヴェル・エルックの根を崇拝しました。聖者アガスティアによると、植物の根のような自然の形で崇拝されている神々は、わたしたちの祈りを聞き届けてくださるとのこと。
現在では、ヴェル・エルックのガネーシャ神像を家で祀ることによって、病が奇跡的に治癒する。悪いカルマや欲望の影響が軽減される。また定期的に、芳しい赤い色のお花とマントラ(真言)を捧げることで、仕事に対する望みが叶えられるといわれています。
■太陽神の寺院;9つの惑星の神々の王である太陽神スーリヤは、エネルギー、強い意志、誠実、従順、健康、成功、勝利、繁栄をもたらします。
■スーリヤは7頭の馬が曳く馬車に乗り、天を翔けます。馬はガヤトリー(ヴェーダ聖典の最高峰のマントラ)等ヴェーダの七つの韻律に対応します。韻律は馬の姿をとって一定のリズムを保ちつつ、宇宙の消滅時まで、馬車を曳き続けます。馬車にはリシ(聖仙)、ガンダルヴァ(奏楽神団)、アプサラス(水の精の舞踏団)たちも乗りこみ、讃歌を奏でます。
インド神話最大の英雄の一人であるラーマと魔王ラーヴァナとの戦いが始まる直前、戦闘の場に聖者アガスティアが現れ、スーリヤに捧げるガヤトリーをラーマに教えました。ラーマはガヤトリーを3周唱えてスーリヤを讃美し、敵を倒す強さを得たとされます。
(3/3へ続く)
この寺に行きたいと思いまして色々検索していたらここに行き当たりました。
このガネーシャ像も素敵ですね。