女神ラクシュミと<チャンパカの花>2/2

◆チャンパカ
サンスクリット名  Campaka
ヒンドゥー名:Champa  

学名:Michelia champaca
英名:Golden champac
和名:金香木(キンコウボク)
科: モクレン科
原産地:ヒマラヤ、タイ、ビルマから広く熱帯アジア    

高さ20mまでなる常緑高木。夏から雨季にかけて、香り高いクリームイエローの花をつける。医薬的価値も高く、インドや中国の伝承医学においても根・樹皮・花が薬として使われています。サンスクリットでゴールドを意味します。
 
日本では古来、招魂(オギタマ)の木として神社に植えられ、神事に使う榊の代用にされてきました。 貴重な花の精油は、高級香水や香油の原料として利用されます。  

インドでは、このうえなく甘く爽やかな香りのチャンパカの花は、 富と繁栄の女神ラクシュミの化身とみなされ、神々や女神たちへ捧げる神聖な花とされています。
クリームイエローのチャンパカのガーランド(花環の首飾り)は、天上の香りと至福の愛を放ち、 クリシュナ神と、女神ラクシュミの化身である女神ラーダに、とくに愛されています。

甘い香り漂うホワイトチャンパカ

神々にお捧げする花は、香りのよいものが望ましいとされますが、 捧げる前に自分で先に香りを楽しんではいけません。 寺院でお捧げした花は、神々が楽しまれた後のプラサーダム(お供物)として、 参拝者に配られることがあります。

香りのよい花は、「×××チャンパカ」と呼ばれることが多く、たとえば白い乳液を出すプルメリアは、クシーラ・チャンパカ(乳のチャンパカ)とも呼ばれます。 チャンパカの木の皮や花から作られるインセンス(お香)は、日本人にも人気があります。

女神ラクシュミ(日本では吉祥天とされる)
クリシュナ神と最愛の女神ラーダ

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